『あ!そうだった。これは、あやの!!大事にしろよ~。』
 白い箱みたいのを渡してきた。
 『あけて…いいの??』
 『うん。』
 あけてみると白い光をはなった。
 まぶしくて目があけられない。
 ようやくまぶしくなくなって目をあけてみると…。
 『何これ?翼??』
 白い翼みたいのが私の背中についていた。
 『うん。翼。地上にいる人たちを幸せにできたら、翼は大きくなるんだ。もし不幸せにしたら、少し小さくなる。なくなるコトだってあるんだ。』
 大変なんだ…。
 私にできるのかな~。
 『そうなんだ…。』
 『でも、僕の翼見てみ?』
 カナルの背中に目をやった。
 ふわふわとした私の翼とは比べようがない大きな翼があった。
 『うわーっ!!大きいねっ!』
 カナルは満面の笑みを浮かべてきた。
 『だろ?幸せにしてきた分、このくらい大きくなる。でも僕は、天使の役目を教えられるために作られたものだから。』
 意味が分からない。
 カナルって…?
 『カナルって、作られたものなの?』
 カナルは縦に首をふった。
 『僕は、作られたんだ。だけどちゃんとした人だよ。僕はね、おなかの中で死んだ。』
 そうなんだ…。
 『でも作られたものって?』
 『僕は魂だけここにきたから、実際この体じゃないし、カナルって名前じゃない。』
 魂だけ…か。
 『そっか…。』