もう、どうなったって構わなかった。

聖に抱くこの思いが、世間に背くものだったとしても。

愛しあう僕らの関係が、世間に背くものだったとしても。

もう、構わなかった。

聖が望むなら、全てを捨てたって構わない。

今まで築きあげてきた地位も何もかも、手放したって構わない。

僕たちはお互いがいれば、他には何もいらないのだからだ。

聖が、僕の全てそのものなのだからだ。

僕たちが築きあげた愛の形が例えゆがんだものだったとしても、それでいい。

僕たちはどんな形であったとしても、お互いを深く愛しているのだから。