僕は唇を開くと、
「彼女を愛します」
と、言った。

その瞬間、3人の顔から笑顔が消えた。

「昨日、彼女から話を聞きました」

そんなことに動じず、僕は話を進めた。

「彼女の過去はあなたたちが調べた通り、ひどく、汚らわしいものでした。

でも僕は、愛して行きたいと思いました。

彼女の全てを、何もかも。

あなたたちがどんなに反対をしても、僕は彼女を――たった1人の女性として、愛して行くつもりです」

朝子おば様と蘭子おば様は動揺を顔に出している。

奈津子おば様は無表情のまま、僕を見つめているだけだ。