アイシテル

暴行…?

母親から暴行…?

何も知らなかった、聖の過去が明かされようとしている。

「後は、彼女の口から直接聞いてみたらどうですか?

彼女が簡単に答えてくれるかどうかは、わかりませんが」

奈津子おば様は僕を見ると、勝ったとでも言うように口角をあげた。

それを見ていたら、奈津子おば様が僕に背中を見せた。

「1つだけ、理由を言いましょう」

奈津子おば様が言った。

「私たちは、冬海さんと聖子さんが結婚することを望んでいなかったんです」