「蓮、あのね」 自分でも声がふるえてることに気づいている。 でも決めたことだから、と手を握り締める。 「私ね、M大の指定校推薦とったの。」 蓮の動きがぴたっと止まる。 「地元の大学受けるって言ってたのに?」 蓮の冷たい声に泣きそうになる。けど、その後の一言に体の細胞が止まった気がした。