其の男の子が入って来た瞬間もう、教室中はパニック。
キャキャー言う女の子達。
鼻血を出して倒れる女の子達数名。

だけど、私は別に其の男の子の顔を見てもなんとも想わなかった。
別に只、かっこいいなぁ~、と想っただけです。
そんなに騒ぐ事でしょうか?
と、想いもう一度男の子の顔をきちんと見てみた。

すらっとした鼻筋にちょっと太目の眉。
顔のパーツは殆ど整っており女装してでもいけそうな、綺麗な顔。
身長は軽く170cmあるんじゃないかと想われるし、背筋がぴんとしてて姿勢正しい。

別に普通にかっこいいと想われるだけですが・・・、と思いながら紗奈ちゃんの方を見てみると、紗奈ちゃんも丁度こっちを見てたらしく、口パクで、

「(如何想うあの転校生)」
「(別に普通にかっこいいなと想うだけですが・・・)」
「(だよね~)」
「(紗奈ちゃんは彼氏一筋ですもんね)」
「(まぁね///)」

と、口パクで話をしていたら、なおやん先生が、

「コラ!そんなに騒いでいたら転校生の紹介が出来ないだろう。と言うわけで改めて転校生の、」
「佐野紫苑(さのしおん)です」
「だ。みんな仲良くするように。其れと佐野は此処の学校の事はまだわからない。と言うわけで、学級委員の志乃月」
「ッはい」

いきなり話を振られたからびっくりして思わず立ってしまいました。

「立たなくて良いから。どうせボーっと空を観てていきなり話を振られてびっくりしたんだろう?あ、本題だが今日の放課後こいつに学校の案内をしてやれ」

私は座りながら、確かにさっき窓を見てたけど何時もばれますね、なおやん先生にはなどと想いながら転校生のことを考えていた。
さっきちょっと喋っただけなのに、女子の皆さんの殆どは鼻血を出して保健室行きでした。
凄いですあの転校生。

と、想った所でチャイムが鳴ったのでHRは終了して先生は教室から出て行った。