といっても、やってるふりしかできっこないわけだけど……
まぁ、少しでも周りの視線から自分の気をひければいい。




こんなの、私は怖くないっ!!




頭の中で必死に唱える。
けど、そんなのうそでしかなくて……




苦しいよ……
逃げ出したい……
怖いよ……




誰か、助けてっ!!




心の中で本心を叫ぶ。
でも、誰も助けちゃくれないし…助けを求めちゃダメだ……




その時だった。




「ねぇ、みんなどうしてイジメなんてするの?」




静かな教室で、聖斗くんがポツリと呟いた。




「それに、なんの意味があるの?」




クラスが少しづつざわめきだす。