【桐葉Side】


まぁ、いろいろ気になる単語を含んだ会話を何度か交わしていた双子は結局朝まで、私の病室にいた。


「ねぇ? まだ、帰らなくて平気なの?」
「大丈夫だよ、桐葉ちゃん」
「聖斗くん…でも、もう朝だよ? いくらなんでも、お母さんたちが心配してるんじゃない?」
「大丈夫だよ、本当に。それなら、なんで桐葉ちゃんのお母さんたちはこないの?」


今、斎斗はトイレに行っている。


「ねぇ、教えて? 斎は聞くなって言ったけど、僕はすごく気になるんだ…ね、いいでしょ?」
「…………」


聖斗くんに迫られる私は何をいう事も出来ない。


「聖…なにきいてんの? ダメだって言ったろ?」


斎が帰ってきた。


「なんで、聞いちゃダメなの?!」
「もう、いいから帰るぞ。じゃあ、また学校終わったらくるかんな」


そういって、斎斗は聖斗くんをむりやり連れて帰って行った。