「もう、いいでしょ! ざっくりだけど、話したんだからぁ!」


決して話したくなかったわけじゃないけど…弱い自分を見せたくなかった。


「まぁ、無理して聞いてもだめだしね」
「今日のところはもういっか…」


二人もなっとくしてくれたご様子!
よかった!!


でも、二人は突然なんで過去の事なんて聞いてきたんだろ?
それに…もう夜遅いのになんでここにいるんだろ……?


冷静な判断ができてくると、いろいろ疑問なことが出てくる。


「二人とも、こんな夜遅いのに家に帰らなくて、お母さん達におこられたりしないの?」


普通の家だと、怒られちゃおうんだよね?


「それは…………」
「…………」


二人からは無言しかかえってこない。


えっ? なに?
ダメなのと聞いちゃったかな??


「ごめんなさい、私変な事聞いちゃったかな?」
「あ、いや、そうじゃないよ」
「そ、そう…だ、大丈夫だ!!」


二人ともぎこちない言葉でそう言った。


あ…あの……
それ、ぜんぜん信じられないんですけど……!!


「何なの? 二人ともらしくないよ!!」
「あはは、そうかも」
「聖、笑方がぎこちないって」


斎が突っ込んだ通り笑方はぎこちなく、普段の聖斗君の面影はどこにもなかった。