「あの、桐葉ちゃんは……?」


聖が出て来たナースに聞いていた。


「大丈夫よ。貴方達が早く救急車を呼んでくれたおかげで、助かったわ。もう少し遅かったら、大変な事になっていたかもしれないわ」
「そうですか」


俺はフーっと息を吐く。


よかった。
生きてた……
死んでたら、マジどうしようかと思った……。


「斎、病室行こ」
「そうだな」


俺等はさっきのナースに教えてもらった病室に向かう。


「無事で、よかったよね」
「だな~」


その後は無言だった。


たぶん同じ事を考えてるんだろうな…………。




病室についた。


中にはいると、桐葉がベットで眠っていた。


「一人部屋、か……」
「かわいそう、だね……」


何故か、俺等はそんな言葉を発していた。


一人が辛い事は良くわかるからな…………。
まあ、俺等の場合はほとんどの間、二人だったけどな。


ベットの横に椅子をおいて座った。


「すぐ、起きるといいね」
「あぁ」
「さっきから、元気ないね?」
「そうか?」


聖は心配そうに俺の顔を見ていた。