「好きだよ、斎斗……」 「…きり、は……?」 どうしてなんだろう…? 斎斗のことなんて、嫌いだったのに…… 大嫌いだったはずなのに…… いつの間にか、斎斗の優しさにおぼれてた…… 「聖のことが、好きだったんじゃねぇの?」 「斎斗の良さに、気づいたのよ」 そういって、笑いあった。 そのあと二人でたくさんしゃべっていた。 「聖斗くんに、何かしたの?」 夜、突然看護婦さんにいわれた言葉がそれだった。