そして、カバンから何かを取り出し斎斗に渡した。




「ねぇ、次は無いってちゃんと、行ったよね? それで、死ねるでしょ?」




斎斗に渡されたものが見えた。




ナイフ…?!
え、どうして……?

って、今の会話的に…自殺用…………?




「ね、覚えてるでしょ?」

「やめてよ、斎に酷いこと言わないで?」




聖斗くんが母親の告げる。




「じゃあ、変わりに死ぬ?」




そう言うと、頷いた。




いやいや、待ってダメでしょ?!




「いいよ、俺、約束だったし」




さらっと告げた斎斗の目からは涙がこぼれ落ちていた。