「…ぇ…………」


私の声はとてもちいさかった。


何で?
何で?
何で??
私は何もしてないはずだよ?
なのに、何で????


「理由は、ウザい、キモい、ぶりっ子……などなど。まぁ、好きなだけやってやると良いわ」


その合図でみんな、こちらを向いた。


みんなの目は怖かった。
ただ二人、聖斗君と、斎斗をのぞいて……。


私は一番近くにいた來玲乃に話しかけた。


「ねぇ? みんなどうしちゃったのかな? 來玲乃は私の味方だよね??」


來玲乃は何もいわない。


「ねぇ?」
「煩い、黙ってくれない? はっきり言ってね、ムカつくし、ウザいし。近寄らないでよね"ばい菌"」
「えっ…………」
「知らないの? あんたのあだ名は"ばい菌"なのよ」


何で?
どうして?
來玲乃?
どうして?
"ばい菌"?
どうして?
私が何かしたの?
毎日学校にきてただけじゃ無かったけ?
ならなんで?
どうして?
おかしくない??
私は、


みんなに騙されてたの????


わからなくなってきた。
何も考えられない。
ただ、


逃げなきゃ


それだけ思った。