「聖、帰ろっか?」




桐葉はもう、大丈夫そうだし…
聖、辛そうだし……。




「家は嫌だよ?」
「どっか、遊びに行こーぜ」
「うん、そうだね」




俺らは荷物をカバンに詰めて、桐葉にばれないようにコッソリ教室を抜け出そうとした。←見つかったら、止められるかもだもんね!




けど、




「聖斗くん達帰るの?」




桐葉が俺らに声をかける…
教室は静まり返る。




「あ、あぁ。ちょっと、今日は疲れたからなっ」
「え、でもこれから午後の授業があるよ?」
「いいんだよ、たまにはっ」




やっぱ、教室からばれずに出るのは無理だったらしい。
というか、空気悪いなぁ。




「そうなの? じゃあ、私も帰る~! みんな、また月曜日ねっ!!」




桐葉さん、今学校きたばっかなのに、いいのか?