圭は物心ついた時にはすでに隣にいた。
とゆうか母曰わく、物心つく前から隣にいたという。
生まれたときに入れられた保育器が偶然隣で、しかもお互いのお母さんが13年振りに再会した小学校の友人だという。
そのときお母さんは私を生むために実家の東京に戻っていて偶然に再会したのだ。そして退院し、お父さんの待つ家に戻る。が、また偶然にも


「東京の本社に昇進が決まったんだ、急だけど、一週間後には東京に引っ越すよ」


お母さんは、すぐに圭のお母さんに連絡して、こんな偶然ってあるの?と驚いたという。
洋服も一緒。ベビーカーからおもちゃまで全部同じに揃えて、知らない人からは、双子ですか?と聞かれる始末。
お母さんはいつもその話をする度に


「そう聞かれたら絶対にそうなんですって答えたのよウフフ」


と幸せそうに話した。
圭は、それを聞くと双子だったらいいのにねと笑う。