青薔薇

"ガチャ"


扉の開く音と共に、
紫色の髪をした男が入ってきた。


「ようやくお目覚めかい?お姫さま。」


男は、
にわかに笑いながらそう言った。


『……。』


あたしが黙って居ると男は、

「あれ?無視?まぁいいけど。」

そう言ったあとまた言葉を続けた。


「君に恨みは無いけど、
君は蒼龍のお姫さまみたいだからね。
利用させてもらうよ。」


そしてまた男は、
フッと笑うと部屋から出て行った。