「そう言うことなら、二人で先に帰りなよ。私、寄り道して帰るからさ?」 「そうなの?じゃあ御言葉に甘えさせていただきまーすっ」 「…わりぃな、気ぃ使わせちまって」 「全然そんなことないよ?じゃあまた明日っ」 気を使ったのは本当だが、寄り道するのも嘘ではない。 「ばいばーっい」 「またな。もう迷子になるんじゃねーぞ」 「――え…?」 二人は教室を出て行った。