ヒミツの恋の方程式

「んっ…」


やだ、どこにキスしてんのよ。


そう思うのに、


耳から首へのラインにかけて唇を移動させられると――…


「…ぁっ…」


自分の意思とは関係なく、甘い声が口から漏れた。


そんなあたしを、肘を横につき、聡が見下ろす。


お布団は、さっきあたしがジタバタしたときに捲れ上がったから、


「“そういう声、オレの腕の中だけにしとけ”って、言っただろ?」


あたしを冷たく見下ろす聡の綺麗な顔もバッチリ見える。