「雫って、ほんっと。
勉強以外、からっきしだな」


「…?」


「学校で習わなかったか?」


「…?」


「やべ。
泣くなって。
…ってか。
もう、勘弁して」


あたしの深刻さがおかしくてたまらないと言ったように、聡はおなかを抱えた。


「マジで雫、知らねぇの?
義理の姉弟が結婚できるって」


「…え?」