4人の音が合わさると世界が変わったように急に別次元の人たちをみるようにキラキラ輝き始めた。
今までとは比べられないほど麻緋の力が強くなってる。
一言一言はっきりと言葉を残し、心の底に刻みつける。
激しい音楽は全身をビリビリと刺激し、体内の血液が活発に動き出したように駆け回り、目が……離せない。
ごくりと生唾を飲むことすら忘れてしまう。
ドラムの音に合わせるように心臓がドクドクドクと早くリズムを刻む。
かっこいい。
かっこいい。
かっこよすぎる。
「どうだった?」
1曲終わり、拓斗さんがにっこりと笑ってて尋ねてきた。
「かっこいい!!」
ギター弾かないとバカっぽくて、正直頼りなさそうなんだけど、ギターを弾くこの人はすごくかっこいい!
もちろん、あんなに計算されたように可愛い男子を演じてると思ってた則彦さんだって、ベースを弾き出すと活き活きしてきて、輝いて見えて、すっげーかっこよかったし、
奥でドラムを叩いていた静さんだって、あんなに愛嬌もなければ静かで、いるのかどうかもわからないような人なのに、ドラムを叩くとすっげー激しくて、本当は熱いって言ってた麻緋の言葉の意味が分かるほど熱いドラムで、すっげーかっこよかった。


