集合場所はとある駅前。
そこから見える位置にレンタルスタジオがある。
「麻緋!」
男の声だ。
「あっ!いたいた!!」
と駆け足で男の元へと走っていく麻緋。
見ればそこにはすでに3人の男が立っていた。
さっき馴れ馴れしく麻緋を呼んだのは間違いなく拓斗っていう奴だ。
ムードメーカーだかなんだか知らないけど、気安く話しすぎ。
俺に気づいた拓斗……さんはいきなり腰を叩いてきた。
「お~、久しぶり!改めて紹介するよ。
俺は拓斗。ギターやってる。んで、こいつが静。ドラムな」
コイツと言われて視線の先をたどると背の高い男が無表情に立っている。
あー。確かに怖い。
「で、コイツは則彦」
「はじめまして。で、君は蒼くんだね?」
……あ~。確かに可愛い系だ。
キュルルルルン♪って音が似合いそうな可愛い男の人だ。


