「んじゃ、とりあえずはこの4人でやってくとして、キーボードは必要なら探すってことでいいか?」
「あと、バンド名考えないと、僕は英語がカッコいいと思うけど。
あっ!あとあとリーダーも」
「リーダーは静で決定だろ?」
と拓斗がすかさず話す。
「は?このバンド作ったのはお前なんだし、拓斗がやれよ」
「いや、俺はリーダー気質じゃねーし。それに……」
といいかけたが口を閉じてしまった。
が、なんとなく分かった。
『それに、リーダーをすれば静が納得するまで続けられるし、解散だってできる』
多分だけど。
拓斗はそういいたかったんだと思う。
メンバーっていう人付き合いに不安を感じてる静だから、安心させたかったんだろうな。
「あと、バンドに女が入ってるから、面倒なことになる前に言っておくけど、バンド内恋愛禁止だからな。特に則彦!!」
「なんで僕だけ?」
「静はなんか大丈夫そうだからいいんだよ。
問題はヘラヘラ笑って輪を乱しそうなお前が1番要注意なんだよ!」
そう言うと拓斗は則彦の頭を乱暴にかき乱した。


