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電車の中から、自分の家が見えた。






玄関から出てくるお兄ちゃんの姿が見える。

そういえば、今日は仕事休みだったっけ。






こんなに遠くから見てるのに、私の胸はドキドキとときめいている。




重症だ。

あんなに小さい姿だったのに……

小指の第1関節よりもはるかに小さい、その姿にときめくなんて。





これからどこに行くんだろう。

まさか私を迎えに?



……なぁーんて。

恋をしたらそんな都合のいい妄想ばかり。


妄想の中でしか私とアナタが結ばれることはないでしょう?




「コンビニかな??」

駅の近くにコンビニがある。


もしかしたら、そこに行くのかもしれない。


……だとしたら、一緒に帰れるかも。





ドキドキした気持ちを抑え、平然を装って電車を降りる。

でも、やっぱり嬉しくて、顔が自然とにやけてしまう。


「へへへ♪」

アナタの姿を見つけただけでこんなに胸が弾むんだ。


アナタと一緒にいれるって思っただけでこんなに幸せになれる。



アナタが私の全て。