CDのカラオケバージョンならすっごく歌ったんだけどなぁ。
拓斗くんは俯いたまま黙ってしまった。
あぁ、なんか怒ってるのかな。
私、変なこと言っちゃったのかな。
私はというと授業も聞かずに拓斗くんのそばでアタフタ、オロオロ。
「………っぷ」
ククククっとどこからか笑い声が聞こえる。
「あの〜??」
「麻緋、お前面白い!
いいねっ!よし、俺についてこい!!
格安のカラオケ屋知ってっから!」
「わぁ!!!」
「まかせとけ!ただし、割り勘で頼む!!」
「オッケーッす!」
「そこ、うるさい!!」
「「……すいません」」
……盛り上がりすぎて、授業中ということも忘れて大声ではしゃいでしまった。


