「麻緋、もう行くのか?いつもより早くない?」


ふと気になったのはギターケースとリビングの時計。


いつもよりも早い。


「ちょっと早めに行ってブラブラしてようかなって思って。
歌はいつもの時間に始めるつもりだから」


「そっか。じゃあ、俺、シャワーしてから行くことにするから先に行ってて」


「うん」





座って靴を履く麻緋を手を振って見送る。


多分、きっとこの時間だし大丈夫だろうとは思うけど、本当は一緒に出かけたいけれど、その前に言っておきたいことがある。