この曲を聴いたときから、気になっていた。
クラシックのようだけど、どこかポップ。
ポップかと思えばクラシックのような……今までに聞いたことのない曲だった。
「……俺の曲」
彼は照れるように笑うと嬉しそうに目を細めた。
その笑顔が本当に眩しい。
「俺、2年A組栗原雅紀(クリハラ マサキ)。あんたは?」
「……3年C組……市村麻緋」
「3年?!どう見てもタメか年下……」
「はぁ?!」
「いや!!悪い意味じゃなくて!!!
………………………そう!良い意味で!!」
「どんな意味よ!!」
「………………若い?」
「〜〜〜〜嬉しくなぁ〜い!!!」
あははははと豪快に、本当に楽しそうに笑う雅紀くんは太陽のように眩しかった。
これが私たちの出会い。
これが私と音楽との出会いだった。


