「えっ?!あるよ!!一杯!!!

迷惑ばっかりかけて“ごめんなさい”

部屋で寝ちゃって“ごめんなさい”

バカなことして“ごめんなさい”


それから……
寂しいとき、いつも傍にいてくれて“ありがとう”

包帯巻いてくれて“ありがとう”

話、きいてくれて“ありがとう”

気遣ってくれて“ありがとう”

優しくしてくれて“ありがとう”

那智に電話してくれて“ありがとう”

逃げる道を作ってくれて“ありがとう”

携帯届けてくれて“ありがとう”


祐君には一杯“ごめんなさい”と“ありがとう”を言わなきゃいけなかったのに、なかなか言えなくて“ごめんなさい”」


1つ1つを挙げていくと同時に指を折っていく。


4つの“ごめんなさい”と8つの“ありがとう”


合計12個の私の気持ち。



言い終えてから、再び祐君の顔を見上げてみる。


すると、面白いくらいに真っ赤に染まった祐君の顔。


これは、夕日に照らされて赤くなったわけじゃないよね?




「……こんなところで、しかも、そんな大きな声で……普通に恥ずかしいんだけど」