汚レ唄



─────……
─────────……

放課後、祐君はいつものように校門の前に立っていた。



「おす」

「……おす」




昨日のことがあったからなんか気まずい。


ていうか、なんか恥ずかしい。





私……、よくよく考えてみたら、祐君になんてことをしたんだろう。







恥ずかしい。


恥ずかしすぎる!!








「…………」

「…………」



うぁ〜、なんか話してよ。



気まずすぎるって。


恥ずかしすぎて、祐君の顔が見れなくて、柄にもなくモジモジして俯く。






何してんだ、私。


言いたいことがあったはずなのに。



その言葉ですら喉の奥につっかえて出てこない。

“ありがとう”その言葉が言いたくて……言えなくて

気持ちだけが空回り。





「……」


昨日はごめんなさい。

ありがとう。

仲直りしたんだよ。

言いたいことはたくさんあるはずなのに。


何から言えば良いのか。


沈黙が続く中、先に声を出したのは、私ではなく、やっぱりあの人。


「…………っぷ」

…………っぷ?
“っぷ”って何だよ。


ここで笑う意味が分からない。