『えぇっと、家の人とケンカしちゃってさ、とりあえず家に非難?したんだけど』


「それで?なんで寝てんの?」


『疲れちゃったんだと思う。
ずっと無意識にプレッシャーみたいなものを感じてたんだと思う。
絶対無理とか、あの人みたいになれないとか、だけど、そのプレッシャーをはねのけるほどの力がつかないまま、現実が向かってきて、どうしようもないんだと思う。
だから、今は休んでるんだよ。次に頑張れるように力をつけようとしてるんだと思う』


「……ごめん、本当によくわかんない」


『とにかく、ご飯はこっちで食べてもらうから、今日だけ、そっちに泊まらせてあげてくれない?』


「それは、別にいいんだけど。なにがあったわけ?」


『理由は……本人が言いたくなるまで待ってあげて。
今は無理に聞こうとしないであげて。』


「すっごい気になるんだけど」


『えっと、その辺は気にしない方向で…。
じゃあ、夜連れて行くから』


「まぁそれはいいんだけど、どーもしっくり来ないのは何でだろう」


『あっ、あと……手首……えっと……』


「あ~、話がかみ合ってないような気がするからかもね。
この際、はっきりいいなよ」