汚レ唄


だけど、那智の答えは、そんなの何でもないよっと言いたげにあっけらかんとしていた。



「大輔?あいつ、毎日9時に寝てるから、今は夢の中でしょうよ」

「え?9時??」


……早っ!!!!!


「子供みたいでしょ?(笑)」

「うん。でも大輔君らしいや(笑)」

「確かに。ははは!!
……さってと、じゃあ私たちも寝るとしましょうか」



2つの布団をくっつけて、布団の中に勢いよく潜りこんだ。


あったかい。


電気を豆電球にして、だけど、相変わらず流れる音楽に静かに耳を傾ける。

間奏に派手なギター音が流れ、すぐに少し掠れたような男性の声が流れ始め、次第にリズムを刻むドラム音までもが派手に煽るよう。




「陽ー菜♪TSUBASAの曲にしよっか」


那智は上機嫌に鼻歌を歌うとTSUBASAの曲に入れ替えた。


彼女の歌声に変わる。







なんでだろう。


TSUBASAの優しい歌声に包み込まれているような感覚に陥る。


ふわふわ浮いていくような。


気持ちいい感覚。



まるで子守唄を歌われているようなそんな居心地のよさ。