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『Ｔｏ：陽菜ちゃんへ
件名：祐
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内容：じゃあ明日の放課後、陽菜ちゃんの学校の前まで携帯持っていくね』
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パタンと携帯を閉じると、見なくてもなんとなくわかる。
那智のキラキラ輝く目、ニヤニヤと笑う口元。
「祐君、なんだって？？」
「明日の放課後、携帯持ってきてくれるみたい」
「そう。そりゃよかった」
なんて口では言いながら、他にはなんか浮いた話でもないの？とでも言いたげな表情を見せてくる。
「なんもないってば」
苦笑いしつつ那智の無言の訴えに答えるが、よくよく考えたら、私が来てから、那智が携帯いじってるところを見てない気がする。
「那智、もしかして私に気使ってる？？」
下から見上げるように訊ねるが、那智の顔は
「？？」
“なに言ってんの”と言いたげに歪む。
「私来てから、大輔君にメールしてないんじゃない？？」
もし、私に気を使ってメールを控えてるんだとしたら、本当、那智や大輔君に申し訳ないよ。
