汚レ唄



「私も、嬉しい」


へへへへへ

へへへへへへへ



私たちは2人で布団の上をごろごろと行ったり来たりを繰り返した。




ごろごろごろごろ。



ぶつかってはキャアキャア騒いでとっても楽しい。




「修学旅行のときさ、“ベタに枕投げしよう”って那智が言いだして、枕投げしたよね」

「そうそう。でもホテルの枕だから、そーっと投げ合ったよね」


「あー、そう!!壊したら大変だからってね」

「そんで、結局投げるのに気疲れしちゃって、すぐに寝たんだよね」


「なつかしいなぁ」

「本当、あの時は面白かったよね……っあぁ!!!!」


突然大声を出す那智に驚いて、思わず、横になっていた体を起こして那智を見た。




「そういえば、陽菜のお母さんに電話入れる前に祐君からメール来てたんだよね」

「え?」


なんだろう。

2人が連絡を取り合う仲なのかって思った途端、すごく寂しさを感じた。

虚しさって言うのかな?

なんか寂しい。




欲張りだなぁ。

私は……。



ワガママだなぁ。