汚レ唄



修学旅行用にと買った使い捨てカメラ。


那智は2つ買ってて、フィルムが余ったからって、那智の家に遊びに行ったときに一杯撮った写真。





「若っ」


修学旅行なんて、この前行ったばっかりなはずなのに、こんなに懐かしく感じるなんてね。

変なの。





「っあ〜!!良いお湯だったぁ!!!!っふぅ!!」


唐突にドアを開けて、おっさんのように振舞う那智を見て……、
アルバムの中の那智を見て……

2人の那智を見比べてみても、やっぱり写真の中の那智のほうが若い。




「お互い年とったね」

しみじみと言うと、那智は更に声を大きくして批判の声を漏らした。




「私はまだまだ若いんだから!!!そんなにしみじみ言わないでよ」

「はいはい。私は一気に年取った気がするよ」


「え〜??なぁ〜んで??」

那智は私の頬を冷やしていたアイスノンを取り上げると、自分の額に当て
「つっめたーい」
と叫んで布団の上を転がりだした。




「幼児化してる(笑)」

「なんかさ、こうやって話すのって久しぶりな気がして嬉しいんだぁ」


へへへ……

へへへへへへへ




何か、そういわれたら、すごい照れるな。