汚レ唄



不思議なお父さん。

浮き沈みの激しいお父さん。




これが、祐君の言っていた“空気が違う”ってことなのかな?


だとしても、あなたのお父さんはとても楽しい人だよ。





その後、永遠に泣き続けるお父さんをなだめる祐君の嬉しそうな顔を見ては、私の顔もなんだか嬉しくて笑ってた。


1人泣くお父さんに2人で笑う私たち。


なんだろうね。


やっぱりキミといると心の奥底が安心しきってるよ。






ご飯も食べ終え、そろそろ帰らなきゃという時間になった。


「ご馳走様でした」


手を合わせてご馳走様をすると、お父さんは

「まだまだあるのになぁ……」
と呟いた。



だけど、これ以上お腹に入らないからと断った。






帰らなきゃ。


だけど、やっぱり今日だけは帰りたくないや。


ううん、そんなこと言っても帰らなきゃ。


明日も学校だし、帰らなきゃ。






あぁ……でも嫌だなぁ。



そんな葛藤を繰り返していると祐君の声がした。