汚レ唄









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体が軽い?


なんか、重りが取れたように、体が軽く感じる。




それに、なんだろう?


すごく安心する。




あったかい何かに包まれてるような……。


優しい何かにくるまれてるような。



この香り……どこかで嗅いだことのある香り。






どこだろう。


いつも身近にある香り。


何の香り?







「…………ん…」


瞼をゆっくりと開けると、そこは、見覚えのあるようでないような風景。



自分の部屋のようで、部屋じゃない。


誰かわからない部屋のベッドで、私、寝てた……。




慌てて起き上がろうとするけど、頭がクラッとして……また、横になる。





ベッドに横になったまま、部屋を見回してみる。


ハンガーにきちんとかけられた男の子の制服。


壁に立てかけられたギターケース。









どこかで見たことがあるような……。