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それから、何時間が過ぎただろう。
窓から見える景色が暗くなりだした頃、お父さんとお母さんが帰ってきた。
それから数時間後、お兄ちゃんも帰ってきて、旅行のお土産をみんなで食べた。
誰も私の手首には気付かない。
長袖着てるから当たり前か。
気付かれない方が楽だし、いいんだけどさ。
やっぱり、この家族は当たり障りない家族を演じてるようで、切なくなったんだ。
♪ピロリロリン♪
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To:陽菜ちゃん
件名:祐です
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内容:願い事ね、一応したよ。
ただ、流れ星が見えなくなってから慌ててしたんだけど、効果あるかな?
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「……プっ」
見えなくなってからしたら、効果はないよ。
それで願いが叶うなら、たくさんの人が幸せになってる。
でも、このメールに心が安らいだのは事実だった。


