とある高名な占い師の方に、私の前世を伺ったのです。
先生曰く、遠い遠い昔、私の一番最初は馬だったそうです。
甲冑を纏った武将を乗せて、戦場の野原を駆け回っていたということです。
「ほう、すると戦国時代ですな。黒王号のような、さぞかし勇猛な駿馬だったのでは?」
笑いながら私がそう言うと
「いや、そうでもありませぬ。いざ戦になると雌馬の尻を追いかけてばかりで、ついには主人を振り落とし、駆け落ちしましたので」
先生は眉一つ動かさずに真顔で答えましたので、この方に冗談は通じないな、と思いました。
先生曰く、遠い遠い昔、私の一番最初は馬だったそうです。
甲冑を纏った武将を乗せて、戦場の野原を駆け回っていたということです。
「ほう、すると戦国時代ですな。黒王号のような、さぞかし勇猛な駿馬だったのでは?」
笑いながら私がそう言うと
「いや、そうでもありませぬ。いざ戦になると雌馬の尻を追いかけてばかりで、ついには主人を振り落とし、駆け落ちしましたので」
先生は眉一つ動かさずに真顔で答えましたので、この方に冗談は通じないな、と思いました。