「そんな重たいの女の子に持たせれるかって!」

「そんなに言ってくれるなら頼もうかな。まだ体育館に一杯置いてあるから手伝ってもらえる?」

「よっし任せろ!行くぞ、枢」

そう言って悠斗は体育館へと俺を引っ張っていく。

「き、緊張したー....」

「は?」

悠斗は体育館に入って大きなため息が出たとともにそういった。

緊張したのは俺のほうだ。

「瀬戸さんと初めて喋ったし...」

「はぁ?!」

悠斗は一息ついてテントの骨組みのパイプを数本持つと俺に向き直る。

「瀬戸さんってガード硬くてクラスの中では話したくて話せない男もいるわけ。ほら、特別美人ってわけじゃないけどうちの学年じゃ可愛い女で数えたら上位に入るわけ。でもそこらのチャラい女と違うし地味でも無いし...結論!話しにくいわけ!!」

「...言いたいことは大体わかった。結論、話をしたかったってわけだろ。」

悠斗は舌をペロッっと出して先に体育館を出る。

あいつは要注意人物だ。