「瀬戸さーんっ !!!」

部活終了後、悠斗が慌てて着替えて体育館へと急ぐ。

それを俺もついていく。

正面には瀬戸さんが大きなパイプを持って歩いていた。

「あれ?悠斗くん?」

瀬戸さんはびっくりしたように悠斗に振り返ってから俺を一度見る。

小さく会釈をしてから悠斗に向き直った。

「瀬戸さんなにしてるの?」

「あぁ、これ?明日、悠斗くんたちがテント使うでしょ?だから返しに行くの。」

大きなパイプはテント用のパイプだった。

「だったら俺たちが持つよ!」

「大丈夫大丈夫。借りたの私たちだし、ちゃんと先生に返さなきゃ。」

瀬戸さんはまたにっこり笑った。

可愛い...