「──お前が好きだって言うから作ったんだ」 「……え?」 「さっさと食え。冷めるぞ」 「あ、はい……」 い、言えない。 突然『好きなケーキは?』なんて聞かれて、妹の好物を答えただなんて言えないよ。 でも、なんでまたこんなの急に作ってるんだ? 忙しいんじゃないの? 目の下にクマまで作ってさ。 大体、僕なんかに構ってる暇なんで無いんじゃないの? オトナの用事ってヤツがあるんでしょ? ていうか、なんで僕がこんなヤツのこと考えなきゃならないんだよ。 こいつの所為で居残りさせられてるのにさ。