夜、携帯電話片手に一人布団に潜り込む。

ひんやりした布団の中で、手にした携帯で愛しい人にメールを打ちはじめた。

 気持ちを文字で表していくうちに、先ほどまでひんやりしていた布団が自分の体温で暖まっていた。

 気持ちを載せたメールを打ち終えて、最後に親指がボタンを押すと、送信完了。

 携帯電話を枕元に置いた。

 時間も遅いし、そろそろ寝ようと思って瞼を閉じた。

 まどろみ始めたときだ。枕元の携帯がブルブル震えて、あたしは目を覚ます。

 メールじゃない電話だ! 慌てて震える携帯を手にし、通話ボタンを押した。