「へへっ……、こうしてると暖かいね」

夜。晴れた星空の下で、隣に座るエリカが言った。


僕の頬にすり寄せる彼女の頬が、寒さのせいか。それとも恥ずかしいためなのか、かすかに赤い。


「ソウタの隣が一番暖かい」


「何それ。体温高いって言いたいの?」


僕の一言に、エリカが「もうっ」ともらす。




「そうじゃなくて、ソウタと一緒にいるから暖かいってこと!」


彼女は白い息を吐きながら、はっきりと言い切った。

言った後で恥ずかしくなったようだ。

エリカの顔がぽっと赤くなる。

それがとても可愛くて、




「言ってから照れるなよ」




と僕は言って、彼女の唇にキスを落とした。


【完】