「光!おい、しっかりしろ!」


「悠希…?」


倒れかけたあたしの体を、悠希の力強い腕が支えてくれてた。


「バカ!体調悪いなら言えよ」


「ごめん…」


悠希にはバレてたの?

気にしてくれてた?


「先生!コイツ保健室連れて行きます」


悠希がそう言った次の瞬間、フワッとあたしの体が浮いた。


「オー!」


「キャー!」


皆の歓声が聞こえて、やっと自分の状況を理解した。

悠希にお姫様抱っこされてる…。


「お、重いからいいよ!歩ける」


バタバタと力無く足を動かしてみる。


「うっせぇ!黙れ」


お、怒ってる…!

あたしはシュンと体を縮めた。