いのり



【お前の生きる道はもう決まっている】

【誰もお前を相手になんかしない】

【世の中を捨てたのは、お前のはずだろう】


前にKがあたしに言った言葉。
今になってこだまする。



あたしの両親は、Kの手によって殺された。

父親はアル中で、
母親はほかの男へ貢ぎによく出かけていた。


悲しくもなんともなかった。

父親も母親も、あたしを邪魔者としか思っていなかった。

虐待も何度も受けた。

あたしは八つ当たりにちょうどいい、ただの道具にすぎなかった。

Kの部下に銃を向けられ、
両親が必死であたしに助けを求める姿を見た時、
これほど気分がいいことはなかった。


ざまあみろ。


その言葉がぴったりだった。


両親が殺されたときの光景は
二十歳になった今でも鮮明に記憶に残っている。

あたしが9歳のときだった。