仕事を終え、疲れてソファに倒れこんだ瞬間、
カバンの中で携帯が振動した。
『…もしもし?』
《よくやったな、SARA》
少し機嫌がいいKからの電話だった。
《何か情報は手に入ったか?》
『それが全然。
一応、名簿だけ持ってきたけど、
全部組織内の名前で書かれていて何がなんだかさっぱり』
《…そうか、まあいい。お前の手柄だったことは確かだからな》
『あれだけ派手にやっておいて、大丈夫?』
《とりあえずは大丈夫そうだ。
敵の組織にモグラとして動いている奴等がうまくやってくれている》
『…そっか。』
《今日明日は、ゆっくり休んでくれ》
そう言ってKは電話を切った。
時計を見ると、
すでに夜中の12時をまわっていた。
シャワーを浴び、
髪の毛も乾かさずにベッドに入り、
あたしはそのまま深い眠りについた。
