いのり



『停めて』


「……大丈夫ですか?」

『平気』


Rは車を停め、
ミカとあたしは銃を持って車を降りた。

遅れてRも運転席から降りた。


黒のワゴン車から降りてきたのは、
ターゲットの組織の連中と思われる面々。


「こんな大人数で。卑怯ですね」


車のドアを盾に、あたしたちは次々と発砲した。

何かあったときのために、
車の窓ガラスが防弾ガラスでできていたので、
相手の弾をかわすのには余裕だった。


あっという間に相手はバタバタと倒れていき、
血の臭いと火薬の臭いがあたりを充満させていた。


「この人数でこの腕前か」

『勝てると思ったのかな。あたし達もずいぶんとなめられたもんだね』


「…帰りましょう」