*短編* 一日恋愛

私の腕に力が篭る。


やめて。否定の言葉は、今聞きたく無い。


「安城…、俺は―――」


「わかってる!」



気付いたら、叫んでた。


もう、涙は溢れてて。


苑塚の方を向いていなくて、よかった。


力が緩んだ隙に腕をを振り払い、走った。


あの場に居たくなくて、無我夢中で。


でも、足の遅い私はすぐに捕まってしまう。


また、さっきと同じ体制になった。



「ちゃんと、聞けよ……」


「嫌っ! 今聞きたくない…っ。今、顔見られたくない!」


涙でぐちゃぐちゃの、こんな酷い顔を、見られたく無い。


そう思っていたのに、無理矢理苑塚の方を向かされる。