可愛くないよね。


素直になれば、いいのに。

どうやら、私に素直な性格は向いていないようだ。


「いないの? 絶対いると思ってた。」


「いないったらいないもん! 苑塚は?」


墓穴ばっかりほって、自分で自分の首締めて。


「……いるよ。当たり前じゃん。相手は全然気が付いてないけどね。」


ほら、胸が痛い。

自分で聞いたのに、苦しい。


――苑塚、わかるよ。


気が付いてもらえたなら、どれ程苦しくなくなるだろう。


痛くて痛くて仕方ないこの胸が、どれ程楽になる?