「そんなこと気にしなくていいのよ。お前はジョーカー。アタシの言う事に従っていればいいのよ。」 「はい、教授。」 教授の言うことは絶対だった。 逆らう、ということを知らなかったし、従って人を殺していることに…私は何も感じなかった。 だけど“それ”は突然戻った。 教授の命令で、教授のお茶を用意していた時。 たまたま誰かが見ていたテレビ。 『…一年前、突然姿を消してしまった望月のぞみさん。彼女は今、何処にいるのでしょうか?』 私の耳に飛び込んできた“望月のぞみ”という言葉。