もう何処にも行かないで…。
不安で眠れなくて…体を起こしてのぞみを見つめた。
そしたら、のぞみが寝返りを打って…まだ眠っていなかったのぞみと目が合ってしまった。
「…何…?」
「ご…ごめん。あのね…のぞみ、やっぱり様子がおかしいから。何処にも…行かないよね…?」
何言ってんだ、僕。
うわぁ…すごく怪訝な顔されてるよ…。
「…行かないし。何も覚えてないのに、何処に行けってゆーの。」
ちょっと溜め息混じりに、いつもの声のトーンで呆れたように言うのぞみ。
「そ…そうだよねっごめんね、変なこと聞いて!」

